
千葉県で前立腺肥大症のWAVE治療(経尿道的水蒸気治療)をご検討の方へ。
「排尿症状は改善したい。しかし、勃起や射精などの性機能への影響はできる限り抑えたい」——これは、前立腺肥大症の治療を考える多くの男性にとって、とても大切な希望です。
くぼたクリニック松戸五香では、2026年1月から日帰りWAVE治療を本格的に開始し、2026年8月に累計100例へ到達しました(当院集計)。治療をお任せくださった患者様、ご家族の皆様、ご紹介・ご支援いただいた地域医療機関の皆様に、スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
この記事では、前立腺肥大症と性機能の関係、WAVE治療の仕組み、メリット、注意点、当院での受診方法を泌尿器科の立場から分かりやすく解説します。
前立腺肥大症のWAVE治療が当院で累計100例に到達
前立腺肥大症は、前立腺が大きくなって尿道を圧迫し、尿の通りを妨げる病気です。代表的な症状には、尿の勢いが弱い、排尿に時間がかかる、残尿感がある、急に尿意を感じる、夜中に何度もトイレへ起きる、といったものがあります。
症状が進むと、睡眠や外出、仕事に影響するだけでなく、尿がまったく出なくなる尿閉、繰り返す尿路感染、膀胱機能の低下につながることもあります。年齢のせいと我慢せず、早めに泌尿器科へ相談することが大切です。
当院は、千葉県松戸市で前立腺肥大症に対するWAVE治療を日帰りで行っています。100例という数字は、患者様一人ひとりと治療方法を検討し、安全な実施と術後管理を積み重ねてきた結果です。今後も症例数だけを追うのではなく、適応を丁寧に判断し、患者様の生活の質を重視した医療を続けてまいります。
性機能をできる限り温存したい方に知ってほしい治療
前立腺肥大症の治療には、経過観察、生活指導、薬物療法、内視鏡手術など複数の選択肢があります。症状の程度、前立腺の大きさや形、年齢、持病、服用中の薬、患者様が何を大切にしたいかによって、適した治療は異なります。
治療を選ぶ際に見落としたくないのが、勃起機能と射精機能への影響です。前立腺肥大症そのものや加齢、生活習慣病は性機能と関連します。また、一部の前立腺肥大症治療薬では射精障害などが起こることがあり、従来の手術後には精液が膀胱側へ流れる逆行性射精が生じる場合があります。
WAVE治療は、前立腺組織を大きく切除する方法ではありません。水蒸気の熱エネルギーを肥大した組織へ届け、時間をかけて体内に吸収させることで尿道の圧迫を軽減します。この仕組みから、勃起機能や射精機能への影響を抑えたい方にとって検討価値のある選択肢とされています。
海外の無作為化比較試験に基づく5年間の追跡解析では、治療前に性活動があった対象者において、勃起機能・射精機能に臨床的に意味のある低下を認めなかったと報告されています。一方で、すべての方の性機能が必ず温存されることを保証する治療ではありません。射精量の減少、射精時の痛み、射精できない、勃起機能の悪化などが起こる可能性もあります。メリットとリスクの両方を理解して選ぶことが重要です。
WAVE治療(経尿道的水蒸気治療)の仕組み

WAVEは「Water Vapor Energy Therapy」の略で、日本語では経尿道的水蒸気治療と呼ばれます。治療にはRezūm(レジューム)システムを使用します。
- 尿道から専用の細いデバイスを挿入します。
- 肥大して尿道を圧迫している前立腺組織へ、1回約9秒間、水蒸気を注入します。
- 水蒸気が液体へ戻る際に生じる熱エネルギーが、標的となる組織へ作用します。
- 治療した組織が数週間から数か月かけて自然に吸収され、尿道の圧迫が徐々に軽減します。

水蒸気は細胞間を対流し、治療対象の区域へ熱エネルギーを広げます。時間の経過とともに組織量が減り、尿の通り道が広がっていくため、治療直後に完成する手術ではありません。症状改善までの期間や程度には個人差があります。
性機能温存の観点から見たWAVE治療のメリット
1.勃起機能への影響を抑えることが期待できる
WAVE治療は、肥大している前立腺組織の内部へ水蒸気を届ける治療です。前立腺の周囲を走る勃起に関係する神経を直接切除する手術ではありません。臨床研究では、治療後5年まで新たな勃起機能・射精機能の臨床的に意味のある低下を認めなかったという報告があります。
2.射精機能を大切にした治療選択ができる
前立腺肥大症の治療後に、勃起はできても「精液が出ない」「射精の感覚が変わった」と悩む方がいます。性生活やパートナーとの関係を大切にしたい方、射精機能をできる限り維持したい方にとって、WAVE治療は医師と相談すべき選択肢の一つです。
3.日帰りで受けられる
当院では、適応がある方に日帰りでWAVE治療を行っています。入院が難しい方、仕事や介護で長期間家を空けにくい方にとって、日帰りで受けられることは大きな利点です。ただし、日帰りであっても医療行為であり、術後の安静、尿道カテーテルの管理、決められた再診が必要です。
4.前立腺組織を大きく切り取らない
電気メスやレーザーで前立腺組織を大きく切除・核出する治療とは異なり、水蒸気エネルギーで標的組織を治療します。出血や身体への負担を抑えることが期待されますが、血尿などが起こらないわけではありません。
WAVE治療が向いている可能性のある方
- 前立腺肥大症による排尿症状で生活の質が低下している方
- 薬の効果が不十分、または副作用や長期服用に悩んでいる方
- 性機能、とくに勃起・射精機能への影響をできる限り抑えたい方
- 入院ではなく日帰り治療を希望する方
- 持病や年齢などから、身体への負担に配慮した治療を検討したい方
一方、前立腺の大きさや形、膀胱機能、尿路感染の有無、抗血栓薬の使用状況、既往歴などにより、WAVE治療が適さない場合があります。診察、尿検査、超音波検査、尿流測定などを行い、必要に応じてほかの治療法も含めて検討します。
治療前に知っておきたい副作用・注意点
WAVE治療後には、排尿時痛、頻尿、尿意切迫、血尿、血精液症、尿路感染、尿が出にくい・出ない、尿失禁などが起こることがあります。一定期間、尿道カテーテルが必要になることもあります。射精量の減少、射精障害、射精時痛、骨盤部や陰茎の痛み、勃起機能の悪化などの可能性もあります。
まれに、強い感染、尿道狭窄、膀胱頸部狭窄、膀胱結石などが生じる場合があります。また、治療効果が不十分な場合や、時間の経過とともに症状が再び強くなった場合には、薬物療法や再手術が必要になることがあります。
「性機能を温存したい」という希望は重要ですが、それだけで治療を決めるのではなく、排尿症状の重症度、安全性、効果が現れるまでの期間、再治療の可能性を含めて総合的に判断します。
千葉県で前立腺肥大症のWAVE治療をご希望の方へ
くぼたクリニック松戸五香では、院長および泌尿器科医師が前立腺肥大症の診察を行っています。WAVE治療をご希望の方は、次の方法でご相談ください。
- 院長の診察、または泌尿器科の予約をお取りください。
- 予約なしで直接ご来院いただくことも可能です。混雑状況により待ち時間が生じる場合があります。
よくあるご質問
Q.WAVE治療を受ければ性機能は必ず温存できますか?
A.必ず温存できると保証することはできません。研究では性機能への影響が少ないことが示されていますが、射精量の変化や射精障害、勃起機能の悪化などが起こる可能性があります。治療前の性機能や持病、服薬も含めて医師が説明します。
Q.治療した当日に帰宅できますか?
A.当院では日帰りで実施しています。ただし、診察の結果や治療後の状態によって対応が変わることがあります。帰宅後の注意事項、カテーテル管理、再診日を守っていただく必要があります。
Q.すぐに尿の出方が良くなりますか?
A.治療後は一時的な腫れで排尿しにくくなることがあります。その後、治療した組織が自然に吸収されるにつれて、数週間から数か月かけて改善が期待されます。経過には個人差があります。
Q.千葉県外からも受診できますか?
A.受診できます。松戸市内だけでなく、千葉県内や東京都、埼玉県、茨城県などからのご相談にも対応しています。術後の通院予定も含めてご案内します。
まとめ|排尿も性機能も大切にする前立腺肥大症治療
前立腺肥大症の治療では、尿の通りを改善することだけでなく、その後の生活をどう守るかも重要です。性機能をできる限り温存したい方、入院を避けて日帰り治療を検討したい方にとって、WAVE治療は有力な選択肢の一つです。
当院は、千葉県松戸市で日帰りWAVE治療を行い、2026年8月に累計100例へ到達しました。これまでの経験を生かしながら、患者様の希望を丁寧に伺い、安全性と適応を重視して治療をご提案します。
「排尿症状を改善したい。でも性機能も大切にしたい」——そのお気持ちを、どうぞ診察室で率直にお聞かせください。
参考情報
- 日本泌尿器科学会:経尿道的水蒸気治療(Rezumシステム)に関する適正使用指針
- Boston Scientific:Rezūm Water Vapor Therapy Clinical Data
- Boston Scientific:治療の概要・リスク情報
※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としています。症状や適応、治療効果には個人差があります。実際の治療方針は医師の診察と検査に基づいて決定します。


