血精液症(精液に血が混じった)

血精液症とは?(精液に血が混じった)

血精液症は、精液に血液が混ざる状態を指します。この症状は多くの場合無痛で、80%以上の症例が特に治療を要さず自然に解消されるとされています。しかし、症状が数週間以上続く場合や他の症状(例:痛み、排尿困難)が伴う場合は、医師の診察が必要です。

主な原因

感染症
生殖器周辺、特に前立腺や精嚢の感染が原因となることが多い。
このケースでは、約30%の確率で血精液症が発生すると言われています。
外傷
性行為、自慰、スポーツなどでの外傷が引き起こすことがあります。
これが原因の場合、症例の約15-20%を占めます。
手術や検査
前立腺生検、膀胱鏡検査などが原因で起こる場合がある。
特に前立腺生検後には、30-60%の確率で血精液症が報告されています。
腫瘍
悪性もしくは良性の腫瘍が原因である可能性があります。
このような症例は全体の約5%を占める。
原因不明
約25%の血精液症症例では、原因が特定できません。

診断と治療

診断には、一般的に尿検査、精液検査、超音波検査、場合によってはMRIやCTスキャンが行われます。治療は原因によりますが、感染症の場合は抗生物質が、腫瘍が原因であれば、手術や放射線治療が考慮されます。

注意点

血精液症自体は多くの場合、深刻な状態を指すものではありませんが、症状が続く場合や他の症状が伴う場合は、専門医の診察が不可欠です。特に40歳以上の男性で症状が見られる場合、より詳しい診察と追跡調査が必要とされています。

まとめ

血精液症自体は病名ではなく、さまざまな原因で起こる症状です。多くの場合、重篤な病気が背景にあるわけではありませんが、癌などの可能性も0ではないため、症状が見られた場合は泌尿器科での診察を強くお勧めします。

診療費用

当院は基本的に保険診療です。
初診の診療費用は薬代を除き、およそ下記のようになります。(3割 負担です)
尿検査のみ 2000円前後
エコー検査のみ 2500円前後
採血+尿検査 3500円前後
採血+尿検査+エコー検査 5000円前後