睡眠、いびき外来のご案内

眠気、いびきでお困りの方へ

こんな症状で困っていませんか?
  • よく眠れない
  • 朝起きるとのどが痛い
  • 日中にひどい眠気に襲われる
  • 家族にいびきがうるさいと言われる
  • 大きないびきやいびきが止まる
  • 睡眠中の無呼吸や低呼吸がある
  • 夜中に何回も目が覚めて起きる(夜間頻尿を伴う)
  • 日中の強い眠気や倦怠感があり、あくびが多くでる
  • 居眠り運転を起こしそうになる
  • 起きたとき口腔内が乾燥している(よだれが垂れている)
  • 起きたときに熟睡感がない
  • 朝起きたときに頭痛がある
このような症状がある場合は睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
当院では睡眠、いびきでお悩みの方への内科専門医による睡眠、いびき外来を開設いたしました。
ご予約はこちらから 内科、呼吸器内科ネットよりご予約くださいた。
https://reza.3bees.com/p/766f/online_reservations

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、文字通り睡眠時に呼吸が止まり、無呼吸状態が繰り返される病気です。英語では「Sleep Apnea Syndrome」と言い、略して「SAS」とも呼ばれます。 日本国内における睡眠時無呼吸症候群の患者数は、重症の方だけでも約300万~400万人と言われています。しかし、適切な治療を受けている人はわずか40万~50万人程度であり、多くの人がこの症状を見過ごしている状況です。 SASの病態の多くは、空気の通り道(気道)がふさがる、または狭くなることによって起こる『閉塞型睡眠時無呼吸症候群(以下、閉塞型SAS)』です。

閉塞型SASの主な症状は大きく4つあげられます。

症状1)いびきをかく
いびきは、睡眠中に気道が狭くなり、空気が通る際に喉が振動して生じる音です。つまり、いびきをかく原因は気道が狭くなっていることです。
症状2)寝汗をかく・寝相が悪い・何度もトイレに起きる
閉塞性SASの場合、無呼吸の間にいびきが止まり、その後激しい呼吸や大きないびきで呼吸が再開することが特徴です。このような呼吸によって、寝相が悪くなったり寝汗をかいたりします。また、夜中に何度もトイレに起きることもあります。
症状3)倦怠感がある・頭が重い
呼吸が止まっている間、酸素不足の状態になります。そのため、朝起きると頭が重い感じがすることがあります。本来は休むために睡眠を取るべきですが、無酸素状態が続くことで全身の倦怠感や不眠につながります。
症状4)日中に眠気がある
閉塞性SASでは、無呼吸から呼吸を再開させるたびに脳が覚醒状態になり、睡眠が分断されます。この脳の覚醒によって、本人は自覚がなくても深い睡眠が得られず、レム睡眠が細切れになることがあります。例えば7時間寝たとしても、SASによって睡眠が分断されている場合、睡眠不足の状態になります。

閉塞型SASを放置するリスクとは?

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea, OSA)には、以下のようなリスクが関連しています。
高血圧
無呼吸の間に酸素濃度が低下し、血圧が上昇することがあります。繰り返される無呼吸が持続的な高血圧を引き起こすリスクがあります。
心臓病
OSAが原因で高血圧が起こると、心臓への負担が増大し、心筋梗塞や心不全のリスクが高まります。
脳卒中
OSAによる低酸素状態や高血圧は、脳卒中のリスクを高めることがあります。
糖尿病
睡眠の質の低下やストレスは、インスリン抵抗性を引き起こすことがあり、2型糖尿病の発症リスクが高まります。
交通事故
睡眠の質が低下し、日中の眠気が続くことで、運転中の注意力低下や居眠り運転が起こるリスクが高まります。
無気力・抑うつ症状
睡眠障害は、精神的健康に悪影響を与えることがあり、無気力や抑うつ症状が出ることがあります。
性機能低下
OSAによる睡眠障害は、性ホルモンの分泌に影響を与え、性機能低下や性欲減退の原因となることがあります。

これらのリスクは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断と適切な治療によって軽減または回避することができます。無呼吸の症状がある場合は、医師に相談し、適切な治療法を検討してください。

おすすめの睡眠アプリのご紹介

【いびきラボ】
家族や配偶者から「寝ている時に呼吸が止まっていたよ」と言われて初めて、睡眠時無呼吸症候群の可能性に気づく方も多くいらっしゃいます。自分も、もしかしたら…?と少し気になっている方は、手軽にいびきを分析できるスマホアプリを使ってみるのも一つの方法です。 その中でもおすすめなのが、いびきラボというアプリです。このアプリを使えば、睡眠時にアプリを起動しておくだけで、いびきを録音してくれるだけではなく、睡眠の傾向も教えてくれます。

もしこのアプリでいびきを認めた方は、当院で是非ご相談ください。私たちは、患者様のお悩みに真摯に向き合い、適切な治療方法をご提供することをお約束いたします。

睡眠時無呼吸症候群の検査の流れとは?

1.病院で診察

問診 レントゲン検査 日中の眠気の調査

あなたの点数は何点でしたか? 12点以上は、日中に強い眠気がある状態を示しています。点数が高いほど、眠気の自覚が強く、何らかの睡眠障害の疑いが高まります。しかし、重度のSAS患者の中で日中に眠気を感じる方は40%しかいないというデータもあり、眠気がないからといってSASが存在しないとは限りません。
2.自宅で検査

睡眠簡易検査

当クリニックでは、問診や眠気のアンケート調査結果に基づいて、睡眠簡易検査が必要と判断された患者様に対して、連携会社と協力して、患者様の自宅に睡眠簡易検査キットを郵送します。検査が終了したら、着払いで検査キットを返送していただき、後日クリニックで検査結果の説明を行います。
※検査料金は保険適用で、3割負担の場合は4,240円となります。
一方で、眠気の症状がある方の多くは、睡眠時無呼吸症候群や何らかの睡眠障害がある可能性が非常に高くなります。そのため、早めの受診をお勧めします。

睡眠時無呼吸症候群の検査の流れとは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法は、症状の重症度や患者の状況に応じて異なります。主な治療法は以下の通りです。

1.持続陽圧呼吸療法(CPAP)
CPAPは、SASの最も一般的で効果的な治療法です。患者は夜間に、鼻や口に装着したマスクを通して、機器から陽圧を送り込むことで気道を開放し、無呼吸を防ぎます。
2.口腔内装置(マウスピース治療)
これらの装置は、下顎を前方に引き出すことで気道を開放し、無呼吸を軽減します。軽度から中等度のSASに対して効果的であることが示されています。マウスピースが必要と判断された場合は近隣の歯科医院(なかやま歯科医院 https://nakayama-dental-clinic.com/)と連携して治療可能です。
3.生活習慣の改善
喫煙の禁止、アルコール摂取の制限、適切な体重管理、運動、定期的な睡眠習慣の確立など、健康的な生活習慣を取り入れることで、SASの症状を軽減することができます。
4.位置療法
SASの症状は、仰向けで寝ると悪化することがあります。そのため、横向きで寝ることで症状が改善されることがあります。
5.手術
上気道の構造的な問題がSASの原因である場合、手術が選択肢となります。扁桃腺やアデノイドの除去、顎の矯正手術、舌根部の縮小手術などがあります。患者様と医師が治療法について相談し、最適な選択を決定します。

CPAP治療とは?

持続陽圧呼吸療法(CPAP:Continuous Positive Airway Pressure)は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の最も一般的で効果的な治療法です。この療法では、患者が寝ている間に気道に連続的な陽圧を供給することで、気道が閉塞するのを防ぎ、無呼吸や低呼吸を改善します。

CPAP療法の具体的な手順は以下の通りです。

  1. 患者は、寝る前に鼻マスクやフルフェイスマスク(鼻と口をカバーするマスク)を装着します。これらのマスクは、CPAP装置に接続されています。
  2. CPAP装置は、一定の圧力で空気を送り込み、患者の気道を開放します。これにより、気道の周りの組織が塞がるのを防ぎ、無呼吸や低呼吸の発生を抑えます。
  3. 治療効果が得られる圧力は、患者ごとに異なります。医師は、適切な圧力を設定するために、睡眠研究や検査を行います。
  4. 患者は、CPAP療法を毎晩行うことで、無呼吸や低呼吸の回数を減らし、質の良い睡眠を得ることができます。

CPAP療法は、効果的であることが広く認められており、睡眠時無呼吸症候群の症状や関連する健康リスクを軽減することができます。ただし、患者は機器の使用やマスクの装着に慣れるまでに時間がかかることがあります。最初は不快感を感じることがあるものの、適切なサポートと継続的な使用によって、多くの患者がCPAP療法の利点を実感できます。

CPAP療法の効果とは?

「よく寝た」という感覚が得られ、スッキリと目覚めることができます。CPAP療法を適切に行うことで、睡眠中の無呼吸やいびきが減少します。また、治療を続けることで、眠気の解消や夜間のトイレの回数の減少など、いわゆるSAS症状の改善が期待できます。さらに、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の改善効果も報告されています。

CPAP療法は、眼鏡をかけるのと同じで、治療器を使用しないと無呼吸は解消されません。また、治療器の装着に慣れるのに2~3ヶ月かかることもあります。

検査結果が一定の基準を満たせば、CPAP治療は健康保険が適用されます(簡易睡眠検査でAHI 40以上、PSGでAHI 20以上がCPAPの保険適用)。その場合、定期的な外来受診が 必要になります(治療が安定すれば、クリニックでは2ヶ月に1回の通院となります)。診察時に主治医と相談し、CPAP療法をうまく続けることが重要ですので、必ず外来に通うようにしてください。

CPAPの通院加療

CPAPは睡眠時無呼吸症候群の重症度基準を満たした患者さんに対して、保険診療として認められている治療法です。この治療は人工呼吸器に似た治療器具を使用した方法であり、適切な治療管理を続けるために、定期的なクリニック受診が保険診療の条件となっています。当クリニックでは、使用状況が安定した患者さんには、2ヶ月に1回の通院をお願いしています。