【夜間頻尿で寿命が縮まる!?】
寒くなってきて
夜間の頻尿が
多くなってきた方も
いらっしゃると
思います。
なんでこんなに
トイレに行くんだろう?
年のせいだから
仕方ない、、
とか思われる方も
多いと思います。
でも
放置しておくと、、
なんと寿命が縮まるという
恐ろしいデータがあるんです。
以前
インターネットのニュースで
ややショッキングなニュースが
インターネットで配信されました。
「おしっこの回数と寿命の関係」という記事で、
夜間頻尿の高齢者の集団は
そうでない高齢者の集団に比べ、一
定の期間のうちに2倍の死亡者がでていたという発表でした。
なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
【原因とは?】
以前から泌尿器科医のうちではよく知られていた事実ですが、
夜間のトイレにより転倒→骨折→寝たきり→衰弱の経過を
たどることや、一部の夜間の頻尿は
命にかかわるような大きな病気の一症状だったことが
原因として考えられています。
【膀胱の機能が衰える。。】
膀胱の機能は、動脈硬化とともに
低下していきます。
動脈硬化がすすみ膀胱に流れていく
血液の量が減少すると
膀胱に十分な血液がいかなくなることによって
膀胱の弾力性はなくなってしまいます。
いわゆる
膀胱のサビです
こうなると膀胱がカチコチ膀胱になり
硬くなり
膀胱におしっこがためられない
そして筋肉の衰えで
押し出すのに時間がかかるという
現象が生まれます。
【頻尿の定義とは?】
1日の正常な排尿回数は
5−7回
8回以上いくことを
頻尿といいます。
夜間頻尿は
就寝中1回以上いけば
夜間頻尿となります。
60代以上の約8割は
夜間頻尿と言われています。
原因としては
【①多尿】
尿が多くなると
もちろん頻尿になります。
糖尿病の方は
血糖値が高くなり
血液の濃度が濃くなります
そうすると
体は薄めようと
水分が血管内に移動するので
血液量が増加して尿も多くなります。
また糖尿病の方は
細胞からの尿がなくなり
口渇が起きます
それによって
目が覚めることもあります
【②濃縮できない】
寝ている時のほうが
起きている時より
排尿回数が少ないのは
どうしてでしょうか?
これは睡眠中に
バソプレシンという
ホルモンが
脳の視床下部から出て
これは抗利尿ホルモンで
腎臓からの水分の再吸収を
増やしている理由です。
加齢とともに
このホルモンのバランスが
崩れて尿量が多くなる
可能性があります
【膀胱が硬くなる】
先ほどお話しした
膀胱のサビについてです。
膀胱や膀胱の出口
付近にある筋肉の柔軟性に関わっている
成分に一酸化窒素(NO)があります。
NOは血管の内側に存在している血管内皮細胞
から産生・放出され、
血管の中膜にある
平滑筋を弛緩させて血管を広げる働きがあります。
NOは動脈硬化が進行すると産生・放出される量が減少するため、
高血圧や糖尿病、脂質異常症な
どの生活習慣病の方は不足している傾向にあります。
一酸化窒素が少なくなると
膀胱の柔軟性が損なわれて
硬くなり、尿をためられる量が減ってしまいます。
その結果、起きている日中のみならず、
眠っている夜中にもたびたび
尿意をもおすことになるのです。
【排尿の目安は30秒以内】
ご高齢になり排尿時間が
どれくらい長くなると危険なのでしょうか?
目安として
30秒以内と覚えておいてください。
それ以上長くなると
膀胱の筋肉が衰えたり
男性の場合は前立腺肥大になっている可能性があります。
【泌尿器科で早めに相談を!】
頻尿は将来の寿命を
決める可能性があります。
しょうがないで
やり過ごすのではなく
ちゃんと泌尿器科を受診しましょう。
当院でもいつでも診察が可能です。
オンライン診察もしているので
お気軽にご相談くださいね。