頻尿と痛みがあると何の病気を考える?泌尿器科医が解説します
目次
頻尿(おしっこが近い)と痛み(疼痛)があると??
頻尿で痛みがあるときに何の病気を考えるでしょうか?
まず皆さんが思いつく病気は急性膀胱炎だと思います。
膀胱炎から腎盂腎炎になることも!
膀胱炎は女性に多い病気で、頻尿や血尿残尿感等が来る病気です。
特に何か病気を持っていなくても、尿道から菌が侵入して膀胱炎になることが多いです。
ときには腰が痛くなったり、熱が出るような腎盂腎炎になることもあります。
膀胱炎は放置しておくと重症化することもありますので、
早めに医療機関を受診することが大事です。
男性は膀胱炎になるの??
男性は膀胱炎になるのでしょうか?
実は男性はあまり膀胱炎にはなりません。
なぜなら尿道から侵入してきた細菌は、膀胱の手前に前立腺があり、
その部分に炎症を起こすことが多いのです 。これは前立腺炎といいます。
前立腺の場所は膀胱の真下になります。
前立腺炎とはどのような病気??
前立腺炎は膀胱炎と同じように、頻尿や下腹部の違和感、排尿時痛などの症状が出ます。
ですので男性は膀胱炎かなぁと思うと前立腺炎の可能性もあります。
前立腺炎の場合は発熱することもあるので特に注意が必要です。
急に起こるのは急性前立腺炎ですが、
長時間のデスクワークや運転なので、
常に座っている姿勢が多い場合に、前立腺が慢性的に刺激を受けると、
慢性前立腺炎と言う状態にもなります。
この状態は急激な痛みではないが、何かモヤモヤするような違和感が
下半身にあるような症状が長期的に出ます。
慢性前立腺炎はデスクワークが増えたことによって非常に多くなっている病気です。
これも要注意です。
性病(性感染症)の可能性なら尿道炎も?
また男性では尿道炎と言う病気もあります。
尿道炎は尿が出始めた時に痛むもので、
代表的なものがクラミジア性尿道炎や淋菌性の尿道炎です。
痛みやかゆみ、違和感、また膿のようなものが出てくるので、
気になる方は早めに医療機関を受診した方が良いでしょう。
頻尿と痛みがある場合は炎症の可能性が非常に高いです。
男性も女性も早めに病院に行って治療していただくことをお勧めします。