頻尿(おしっこが近い)のお薬の副作用は?泌尿器科医が解説!
目次
頻尿のお薬の副作用について
頻尿で飲むお薬どのような副作用があるでしょうか?
今回は泌尿器科医として解説させていただきます。
頻尿のお薬は2種類
まず大きく分けて頻尿のお薬は2種類あります。
1抗コリン薬
1つは抗コリン薬と言うお薬です。
抗コリン薬は副交感神経を遮断することによって、膀胱を緩め おしっこをためるお薬です。
この薬は以前から過活動膀胱で一番使われているお薬ではありますが、
重大な副作用があります。
①便秘
抗コリン薬は尿漏れを治すお薬で膀胱の尿を食べますが、
同じように便も溜めてしまうので、便秘になる可能性があります。
ですので、女性で便秘がひどい方などは飲みづらいと思います。
また、この後コリン薬を飲んで便が硬くなったなどの症状がある場合は、
一緒に下剤を飲むことも有効です。
②口の渇き
抗コリン薬はアセチルコリンの活動を抑えるお薬です。
この副作用で口が渇いてしまうと言う副作用があります。
口が渇くと水分を取りたくなり、余計頻尿になってしまうと言うケースも少なくありません。
もちろん口が渇いた分お水を少しずつとれば問題ないのですが、
それで頻尿になってしまっては本末転倒ですので、
あまりにも辛いような口の渇きの場合は、
お薬の変更を考えたほうがいいと思います。
2 β3作動薬
次に代表的な過活動膀胱の薬はβ3作動薬です。
この薬は膀胱を柔らかくして尿をためさせるお薬です。
このお薬も非常に過活動膀胱で使われていて第一選択薬になっているお薬です。
現在ベタニスとベオーバと言う2種類のお薬があります。
特にベタニスは、副作用として不整脈がある方が飲めなかったり、
生殖器に対する影響がある可能性があるので、出産等の可能性がある方は飲みづらいお薬です。
ベオーバはそのような副作用がないので使いやすいお薬となっています。
抗コリン薬ほどでは無いですが、β3でも便秘などの症状が出る場合があります。
3共通する副作用
また、この2つの種類のお薬に共通することですが、
頻尿を改善させるお薬は、膀胱の収縮を弱める作用があるために
おしっこが出にくくなったり、残尿が増える場合、
また最悪尿が溜まりすぎておしっこが出なくなる(尿閉)のような状態が起こる場合もあります。
ですので、お薬を飲んで終わりと言うことではなく、
飲んだ後にちゃんと尿が出ているかをエコーで調べたり、
経過観察することが非常に大事になってきます。
泌尿器科はおしっこの専門家ですので、
最寄りの医療機関でいつでもご相談ください。
くぼたクリニックでもオンライン診療をやっておりますので、
全国どこからでもご相談、処方も可能です。いつでもご相談ください。