コロナウイルスの治療薬(ラゲブリオ、パキロビット、ゾコーバ)について 

新型コロナウイルス感染症に対応する三つの抗ウイルス薬 – ラゲブリオ、パキロビッド、そしてゾコーバについて説明します。これらの薬は、医師が必要と判断した新型コロナウイルス感染症の患者に対して処方されます。

2023年9月30日までは、これらの薬の費用は全て公費で賄われ、患者さんの自己負担は発生しません。ただし、調剤料や解熱剤等、それ以外の医療費については患者さんご自身が負担しなければなりません。

以下、各抗ウイルス薬の詳細と使用時の注意点について説明します。なお、詳細については必ず医師にご相談ください。

  1. ラゲブリオ(モルヌピラビル): 18歳以上で、重症化するリスク因子を持つ人へ処方されます。発症から5日以内に服用を開始することが推奨されています。ただし、妊婦や妊娠可能性のある女性はこの薬を服用することはできません。
  2. パキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル): 体重が40kg以上の12歳以上の小児や成人で、重症化するリスク因子を持つ人へ処方されます。発症から5日以内に服用を開始することが推奨されています。但し、この薬と一緒に摂取できない医薬品がいくつかあります。
  3. ゾコーバ(エンシトレルビルフマル酸塩): 12歳以上の小児や成人に処方されます。発症から72時間以内に服用を開始することが推奨されています。妊婦や妊娠可能性のある女性はこの薬を服用することはできません。また、一緒に摂取できない医薬品がいくつかあります。高熱、強い咳、強い喉の痛みなどの症状がある方に対して処方が考慮されます
薬名 対象者 服用開始の推奨時間 備考
ラゲブリオ(モルヌピラビル) 18歳以上で重症化リスク因子のある人 発症から5日以内 妊婦や妊娠可能性のある女性は服用できない
パキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル) 体重が40kg以上の12歳以上の小児や成人で、重症化リスク因子のある人 発症から5日以内 一緒に摂取できない医薬品がある
ゾコーバ(エンシトレルビルフマル酸塩) 12歳以上の小児や成人 発症から72時間以内 妊婦や妊娠可能性のある女性は服用できない。一緒に摂取できない医薬品がある。高熱、強い咳、強い喉の痛みなどの症状がある人に対して処方が考慮される

各薬については、詳細な情報や相互作用などは医師と十分に話し合ってから使用することを強く推奨します。また、これらの薬は新型コロナウイルス感染症の治療に対して医師が判断した場合のみ処方されます。