【頻尿の新しい治療】過活動膀胱の膀胱ボトックス日帰り手術を当院で開始しました【保険適用】

目次

過活動膀胱とボトックス治療について

過活動膀胱は、強い尿意切迫感を伴い、頻尿や夜間頻尿が特徴的な病気です。適切な治療を受けることで症状を軽減し、日常生活の質(QOL)を向上させることが可能です。今回は過活動膀胱の新たな治療法である「ボトックス治療」について解説します。

1ボトックス治療とは何か?

 

ボトックス治療は、ボツリヌス毒素を膀胱壁内に注入し、膀胱の異常な収縮を抑制することで、尿意切迫感や頻尿の症状を緩和する治療法です。過活動膀胱の中でも、現行の治療法で改善が見られない「難治性過活動膀胱」に対して有効とされています。

 

2ボトックス治療のメカニズム

ボトックスは膀胱の筋肉内に直接注入され、膀胱の筋肉収縮を抑えることで尿意切迫感を和らげ、頻尿を改善します。一度の治療で約8ヶ月間効果が持続し、1年に2回程度の注射を行うことで効果が維持されます。

 

3ボトックス治療の適応と特徴

過活動膀胱は非常に多くの人々が悩む問題で、多種多様な治療法が存在します。それでもなお症状の改善が見られない場合や、副作用が気になる場合にはボトックス治療が適応となる可能性があります。

 

4適応条件

ボトックス治療を受けるにあたっては、自己導尿が可能であること、また尿残量が100ml以下であることが必要とされます。

 

5治療の特徴と効果

ボトックス治療は日帰りで行われ、手術時間は約10~15分です。臨床試験の結果、治療後の尿失禁の減少回数は平均3.24回、完全に尿失禁がなくなった方の割合は約20%、尿意切迫感の減少回数は6週目で平均3.32回と、難治性過活動膀胱の方に対して有効性が確認されています。

 

6ボトックス治療の副作用と注意事項

ボトックス治療には、尿閉や尿路感染症などの副作用があるため、治療を受ける前にそれらのリスクを理解した上で治療を選択する必要があります。

6−1副作用

 

ボトックス治療の副作用として、尿閉や尿路感染症が発生する可能性があります。これらの症状が発生した場合は速やかに医師に連絡してください

 

6−2注意事項

ボトックス治療を受ける方は、投与後2回目の月経を経るまで(女性の場合)、または投与後3ヶ月以上経過するまで(男性の場合)避妊が必要となります。また、治療後の経過観察を怠らないよう注意してください

 

まとめ:過活動膀胱とボトックス治療

 

過活動膀胱は日常生活に影響を及ぼす病状で、専門医の治療により症状を改善することが可能です。ボトックス治療はその一つで、難治性過活動膀胱の方に対して有効な治療法として注目されています。適切な治療を受けることで、QOLの向上を実現しましょう。頻尿でお困りの方、どんな悩みでもまずは気軽にご相談ください。